妊娠・出産を機に夫と不仲に!?産後離婚にならないための心構え
出産後、子育てに対する夫の態度や、思いやりのなさ、無神経な言葉に、急速に夫への愛情が冷めてしまう女性が増えています。
「産後クライシス」という言葉まで登場するくらいに、夫婦の危機が訪れやすい時期である産後。夫婦によっては、その危機を乗り越えられずに離婚にまで発展してしまう場合もあります。
夫が育児をしないことが問題なのでしょうか。夫の無神経さは産後急に現れたのでしょうか?なぜ、産後に急激に夫婦がぎくしゃくしだすのでしょうか?
目次
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「産後クライシス」はなぜ今?現代の夫婦の在り方に一因も
産後の夫の言動が引き金になって、夫への愛情が急速に冷めていく。
そしてその原因は、夫婦の在り方が一昔前とは変わってきたことも1つ要因かもしれません。
- 核家族化による、子育てに協力してくれる家族が夫以外にいない家庭の増加
- 夫の給料だけではやっていけず、共働きのまま育児を続ける女性の増加
- 共働きが当たり前になっても「家事・育児は女がするもの」という不平等な考え方
初めての育児は不安でいっぱいです。ちょっと気を抜けば、簡単に失われてしまいそうな小さな命を抱えて、24時間休みなく育児に向かう母親のストレスは相当なもの。
核家族家庭において、夫が非協力的であれば、妻がすべてをひとりで背負わなければなりません。
また、小さな子供を持つ世代は、共働きの夫婦もかなり多いでしょう。
「家事・育児は女がするもの」「夫が家族を養うのに仕事を優先すべき」という古風な考えは根強く残っているようです。
これでは、体力的にも精神的にも、女性が厳しい立場に追い込まれて当然です。
きっかけは実にさまざま!妻が許せない夫の言動・夫の心
実際に、産後トラブルの元となりがちな夫の言動を挙げてみました。
- 「うんち出た」、「吐いた」と何でも報告するだけ
- 俺の仕事じゃないと無関心。子供が隣で泣いていてもママを待つ
- 睡眠不足の妻の前でぐーぐー昼寝。代わって休ませてあげようという気がない
- 「何手伝えばいいの」と、子育ては自分の仕事外のような言い方をする
- 「うんちは汚いから俺には無理」と好きなことだけお手伝い
- 子供の世話ばかりの妻に、「かまってくれない」とすねる
- 喧嘩をすると部屋をぷいっと出て行く、家を出て行く
- 「世の中の女性みんな産む」、「女ならできることでしょ?」くらいに思っている
- 「妊娠、出産は病気じゃない」妊娠中や産後に体調崩してもいたわる気持ちがない
- 「女性は寝なくても平気なように体が変わるんでしょ?」夜中の授乳も平気に思う
産後に妻が許せないと思う夫の言動は、実にさまざま。許せないと思うレベルも、夫婦により大きく異なるでしょう。
ただ、出産・育児を経験済みの女性からは共感を得られやすいこれらの項目も、新婚で子供がまだいない女性や、独身で彼とラブラブな女性には、「これくらい許してあげればいいのに」とか「妻の心がけ次第でなんとかなる問題じゃないの」と映ることも。
そう、まさにそこが、産後クライシスの怖いところなのです。
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産後だから許せない!妊娠・出産による心身の変化の影響
産後の女性の心身は実に不安定です。
妊娠時期に急激な変化を起こした体や、ホルモンバランスの変化による不安定な精神状態は、出産したからといって、すぐに戻るものではありません。
個人差はありますが、産後一年はまだまだ本調子ではありません。そんな状態である時期に、睡眠時間が十分に取れない中での育児です。
とても普通の精神状態でない上に、産後の母は子供を守るべく攻撃的になりやすいのだとか。
疲れでイライラ、産後の攻撃性でムカムカ、そこに産後鬱まで加われば、ラブラブな夫婦なら許せることも、許せなくなってしまいます。
「一番大変なときに助けてくれなかった」そんな風に、何年も尾を引くこともあるのです。
さらにこんな危険も?夫婦関係を揺るがすホルモンバランスの変化
ホルモンによる影響は個人差もあるようで、どんなときにも心身ともにあまり変化のない人もいれば、ホルモンバランスが乱れて体調を崩したり、鬱になったりする人もいます。
ホルモンの影響を受けやすい人は、産後、夫婦の関係をも揺るがしかねない事態になる危険性もあるので注意が必要です。
育児期間は恋愛はお休み?恋愛ホルモンの魔法が解けてしまう危険性
女性は子供を育てるために、ホルモンバランスの変化で心の在り方が変わることがあります。
恋愛に夢中で子育てがおろそかになってはいけないためか、恋愛ホルモンが出にくくなるのです。
恋愛ホルモンが出なくなれば異性への興味が減退しますし、夫の容姿も性格も、今までひいき目に見ていたすべてのことが、ひどく客観的に見えてきます。
客観的に見ても非の打ちどころがない素敵な男性なら問題ないのですが、そうでない場合は大変です。それまで見逃してきた欠点も、見逃せなくなる危険性が出てきます。
出産前までは夫のことが大好きだったのに、産後突然嫌になるという人もいるようですが、もともとの夫婦仲がよい場合は、卒乳したりしてホルモンが落ち着いてくると元に戻ることが多いようです。
妊娠・出産だけに留まらない!晩婚・高齢出産が招くさらなる危険
世の中、晩婚も珍しくなくなり、高齢出産も増えていますが、これがさらに産後の危機を大きくしているのかもしれません。
30代後半、40代前半で子供を生んだりすれば、産後うつが終わらぬ間に、いつの間にか更年期に突入していた、ということもあり得るからです。
妊娠、出産、産後の情緒不安定から更年期の情緒不安定へ。ひっきりなしに、不安やイライラや落ち込みが続くのです。
何もかも嫌になって離婚という選択をしてしまう可能性も大いにあります。
また、夫の年齢にも注意が必要です。男性の更年期も増えてきている今、産後と夫の更年期が重なることも十分考えられます。
本来なら協力的なはずの夫も、更年期のせいでイライラしたり無気力になったり…
妻にも夫にも、普通じゃない状態が一気に押し寄せてしまったら、収拾できることもできなくなってしまいます。
妊娠、出産、更年期。ホルモンの変化に振り回されて、本当なら修復できるはずの絆を断ち切ってしまわないように、気をつける必要があります。
どこが違う?産後離婚する夫婦しない夫婦
産後クライシスによって、夫への愛情が激減したとして、みんながみんな離婚へと向かうかといえば、そうではありません。
夫に、妻に、お互いに対する愛情がしっかりとある場合は、きちんと話し合い、譲り合い、折り合いをつけることができるからです。
産後クライシスの主な原因は「夫婦間のコミュニケーション不足」とよく言われます。
妻の不安・不満・希望などをしっかりと夫に伝えること、夫がちゃんと耳を傾けることができれば、出産前よりもずっと強い絆が生まれることでしょう。
ただ、
- 話し合いができない夫婦
- もともと夫婦仲が円満ではなかった夫婦
に関しては、妊娠・出産・子育てを機に、離婚への気持ちが増す危険性も大いにあるのです。
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産後クライシスから産後離婚へ!夫婦仲がこじれるタイプとは
では実際に、産後クライシスを乗り越えられずに、産後離婚へと向かってしまう危険性が高い夫婦とはどんな夫婦なのでしょうか。
「話し合いができない夫婦」は産後離婚の危険度高!
産後に限らず、結婚生活を続けていく上で、夫婦二人で話し合いの時間をもつことはとても大切です。
話し合いができない夫婦においては、女性側が話し合いの席につかず、そのまま出ていってしまうということも中にはあるようですが、男性側が話し合いの場を避けてしまうケースがやはり多いように思います。
- 話を聞いてくれない
- 話を聞いても、結論は「俺は変われない」
- 妻の言うことより、自分の意見の方が正しいと信じて疑わない
話し合いが成り立たなければ、何度も同じことで喧嘩し、イライラし、そのうち、距離をあけるしか仕方がなくなっていきます。
言っても無駄と思うようになり、存在をないものとして心の安定を図るしかなくなります。
もし、共働きで経済力があるのであれば、何もサポートしてくれない夫と無理をして生活を続ける必要があるのか悩み、子供の成長を待って離婚…にもなりかねません。
「円満でない夫婦」は産後クライシスで夫婦仲が一気に悪化!
夫婦円満でないなら子供を作らなきゃいいのに、と仲の良い夫婦は思うかもしれませんが、夫婦仲に少し疑問を持ちながらも結婚生活を続けている女性も少なくありません。
連れ添う内にわいた情に縛られたり、離婚するほどの強い原因やきっかけがなかったりして、そのまま共に暮らしている夫婦もいるのです。
また、仲が悪いとまではいかなくても、一緒に暮らすうちに性格の不一致や、価値観の違い、相性の悪さを感じ始めている夫婦も。
そんな時に子供ができてしまったなら。妊娠・出産・育児は大きな試練になり得るのです。出産を機に離婚への道まっしぐら!ということも考えられます。
真面目なママも要注意!母が子を思うがゆえの夫との危機
母が我が子を思う気持ちにも個人差がありますが、子供の成長・子供の将来を思う気持ちが強い、母として真面目な女性も注意が必要です。
夫の性格上の欠点が、我が子に悪影響を及ぼすのではないか、という心配から、夫の存在が邪魔に思えてくるケースがあるのです。
- 口が悪い
- ネガティブな意見ばかりいう
- 何かというと人をけなす、馬鹿にする
- 行儀が悪い
- 不潔
- 下品なギャグをいう
悪影響以外にも、
- 子供を必要以上に甘やかす
- 子供の成長に害があることでも、「子供の気持ち優先」で叱らない
- 妻が子供を叱っている最中に、「ママ怖いな~」などと茶化す
- 妻の子供の叱り方に異議あり!と子供の前で妻を批判する
など、日々の子育ての中で、躾けの邪魔をしたり、子供を混乱させたりする夫の行動に悩む女性も。
子供を躾けるどころか、子供にとって害になる行動しかとらない夫。その欠点にばかり目がいってしまい、夫への愛情は急激に冷めることに。
しっかり者の奥さんも危険!子供ができてはじめてわかる夫の性格!
仕事も家事も、物事の意思決定も自分でできてしまうしっかり者の女性も、「夫が頼りになる人かどうか実はよくわかっていない」という点で注意が必要です。
日常的に夫に頼ることがないままに年月を過ごしてきた夫婦、結婚後、特に大きな苦難に出会うこともなく二人楽しく暮らしてきた夫婦にとって、妊娠・出産は夫のサポートが必要となるはじめての出来事となります。
産後クライシスに見舞われた妻の発言によくあるのが、「こんな人だとは思わなかった!」。
結婚生活10年をともにした夫婦でも、第一子を出産して、子育てが始まってみてはじめてわかることもあるのです。
子育ては、夫婦の生活を一変させてしまいます。妻も夫も同時にいっぱいいっぱいな状態になる、人生そうはない大変な時期なのです。
どちらか一方が大変であれば、余裕がある方が助けることもできますが、同時にふたりともが大変。お互いがお互いを思いやる余裕がないことになりかねません。
- つわりがひどくて吐く妻を気持ち悪そうに遠巻きに見るだけの夫
- 妊婦糖尿で甘い物を禁止されている妻の目の前で「おいしいよ」と甘い物を食べてみせる夫
- 先生に「安静に!」と注意を受けているのに、「妊婦は動いた方がいいって。動け動け」と用事をさせようとする夫
相手の立場に立って思いやることは、男性にとって不得意分野かもしれませんが、それにしても「こんなに思いやりがないとは」と愕然としたり、失望したり、悲しくなったり。
心も体も弱っているときに、夫の思いもよらない一面を知り、夫婦の未来に不安を覚える女性も多いのです。
産後クライシスは夫婦にとって必要な試練?産後の危機を乗り越えるには
産後クライシスを乗り越えるにはどうすれば良いのか、あちこちで論じられています。
- 妊娠時期からパパの自覚を持たせるために検診に一緒に行く、胎教を共に。
- 妊娠中から、夫に家事の習慣をつける
- 何をどうしてほしいのか具体的に伝える
など、いろいろあるわけですが、これらの努力でなんとかなる夫であれば、産後の危機は何がどうあっても乗り越えられるのではないかと思います。
逆に、このような提案をしても、ちっとも協力的でない夫ならば、産後、かなり厳しい試練が待っていると覚悟した方が良さそうです。
産後の夫への愛情が冷めるのは、育児を手伝ってくれない、自分ばかりがしんどい思いをしているという体力的負担だけが原因ではありません。
- 夫の妻を思いやる気持ちのなさ
- 子供中心の生活に切り替えることができず、いつまでも自分のペースを変えない夫の、父親になりきれない子供っぽさ
夫として父親としての気持ちの在り方に失望してゆくようです。
ただ思いやりにかける夫、父親になりきれない夫の中には、
- どうすればよいのかわからないだけ
- 鈍感であるがゆえに妻の気持ちに気づけないだけ
という、言えばわかるタイプの人も紛れています。
「私が大変なのは見ればわかるでしょ」「いちいち言わなくても、今何をすべきかわかるでしょ」と思うことも、ひとつひとつ言葉にして伝える努力が女性側にも必要です。
産後クライシスは、夫婦が成長するために必要な試練だという意見もあります。夫としっかりと向き合うよいチャンスなのかもしれません。
とりあえずはグッと我慢!産後すぐに結論を出すのは危険
もし、あなたが産後クライシスに見舞われたとしても、とりあえずは、急いで結論を出さないことです。
赤ちゃんを連れての離婚は、面倒を見てくれる実家がない限り、よほど妻が高給取りでない限り、おすすめできません。
それに、もう我慢できない!と思う夫との関係は、ホルモンバランスの乱れによる期間限定のものかもしれません。
コミュニケーション不足により、夫と妻の間で気持ちの行き違いがあるだけかもしれません。
睡眠不足・疲労困ぱいの中で重大な決断をするのは、判断を誤る可能性が高くておすすめではありません。
とりあえず2年。ホルモンバランスや体調がもとに戻り、育児にも慣れ、落ち着いた頃に改めて考えてみてくださいね。
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